美白成分の種類・どのようなものがあるの?
プラセンタをはじめとして、美白に効果があると厚生労働省が認めたものは今のところ10種類あります。
ここではプラセンタ以外の9種類について、ざっと説明しておきましょう。
プラセンタを含む10種類のうちいずれかが成分として配合されていると、「美白化粧品」と名乗ることを許されます。
医薬部外品としての認可を受けられるわけです。
化粧品は効能を謳うことはできませんが、医薬部外品ならばその効果を限定ながら明記することが可能になるのです。
プラセンタ以外の美白成分一覧
1.アルブチン
植物に含まれているフェノール性配糖体という成分。
メラニン合成に関わるチロシナーゼに作用してメラニンの合成を阻害する。
2.エラグ酸
くるみやざくろ、いちごなどのフルーツや野菜に多く含まれる天然フェノール系の抗酸化物質。
抗癌性と抗酸化性もあり、ポリフェノールと同様の働きをする。
チロシナーゼ抑制効果あり。
3.ルシノール
POLAが開発した美白成分。モミの木の成分をヒントに生まれたもので、シミを消す化粧品として非常に高い人気を誇っている。
メラニンの「過脂化」に注目したホワイトショットにも含まれている。
4.ビタミンC誘導体
生体内で酵素反応によりビタミンCとなるもの。
早い話が肌に吸収しやすい形に変えたものといえる。
ニキビの跡の治療や、老化防止、色素沈着・シミの抑制、コラーゲンの生成を促すなどの効果が報告されている。
5.カモミラET
カミツレのエキスから花王が独自に開発した美白成分。
エンドセリン伝達阻害効果…つまりメラノサイトへの情報伝達物質をブロックすることで、メラニンの生成を抑える効果がある。
6.トラネキサム酸
人工合成されたアミノ酸。トランサミンなどの商品名でも販売されている。
美白成分というよりも、止血剤や抗プラスミン剤としての方が有名かもしれない。
外用薬としてシミなどの治療に用いられることもある。
プロスタグランジンE2抑制、チロシナーゼ抑制効果あり。
7.t-シクロアミノ酸誘導体
卵黄や大豆から抽出される天然の界面活性剤の。
プロスタグランジン抑制効果がありメラニン色素の生成を阻害する。
8.リノール酸
植物油から抽出される必須脂肪酸のひとつ。
細胞膜の膜脂質として多く見られる。
チロシナーゼ抑制効果あり。
化粧品としてはいいが、摂取すると過度の摂取はアレルギーを悪化させたり、大腸癌などのリスクを高めるなど、毒性が強い。
9.マグノリグナン
カネボウが開発した美容成分。
植物から抽出したフェノール性の天然化合物。
チロシナーゼ抑制効果あり。
ほとんどの美白成分はメラニンの生成を抑える効果がある
ほとんどの美白成分は、基本的にはチロシナーゼの量を減らしたり、あるいはメラノイドなどの伝達物質を阻害してメラニンの生成を抑えたりといった効果があります。
カネボウの回収騒ぎで有名になったロドデノールなどから、チロシナーゼ抑制に対して過敏になっている方もいるかもしれませんが、基本的には抑制させる程度ですので問題ありません。
プラセンタにも、チロシナーゼの抑制効果はあります。
今回は簡単に並べただけなので、説明というよりは紹介に近い形になってしまいました。
いずれは、それぞれの成分について詳しく記事を書いていこうと思います。
自分の使っている化粧品に、どれが含まれているかを知ることで、合う成分・合わない成分を的確に判断できるようになりますよ。
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